基礎体温とは
基礎体温とは、身体が最も安静にしているときの体温のこと。
寝ているときの体温がこれに当たります。
体温は生理周期の中でホルモンの影響を受け、微妙に変化しています。
下記は生理周期と体の中で起こっていることをまとめた図です。それぞれの期間で、体内のホルモン量、そして体温も変化していきます。
例えば、生理の後(卵胞期)は体温が低く、排卵の後(黄体期)は黄体ホルモンの分泌が増えることによって体温が高くなります。
基礎体温を測ることは、排卵やホルモンの分泌がきちんと行われているかを確認する1つの指標となり、自分の体の状態を知るヒントになるのです。
▼生理周期について詳しくはこちら。
生理について
生理周期って何?生理が巡ってくる体の仕組みについて
2021/6/6
基礎体温の測り方
基礎体温は、婦人体温計(基礎体温計)を使って口の中で測ります。
基礎体温を測るタイミングは、目覚めたらすぐに、横になったまま計測しましょう。起き上がって動くと体温が変化してしまうので、目覚めたらなるべく体を動かさないようにしてください。
安静時(寝ている時)の体温のことを基礎体温と言いますが、寝ている時は体温を測ることができないため起きてすぐ測ります。
可能であれば、毎朝同じ時間に計測することで、より正確に体温の変化を知ることができます。
「舌の裏の付け根部分」に体温計を当て、口を閉じて測ってください。口の中は場所によって温度が違うので、毎日同じ場所の温度を測ることが大切です。
口で体温を計測する婦人体温計のほかに、「Ran's Night(ランズナイト)」という衣服内温度計が販売されています。医療機器・婦人体温計ではありませんが、寝ている間の体温を自動で計測してくれます。
卵型でサイズは小さく、パジャマのウエストにクリップ挟んで計測するタイプの婦人体温計です。就寝中の体温を自動的に計測するため、測り忘れなどを防ぐことができます。
「基礎体温は知りたいけど、毎朝は辛いかも・・・」という方は、ぜひ自分のライフスタイルや性格に合わせて婦人体温計を選んでみてくださいね。
なお、基礎体温を測る際は毎日同じ体温計で計測することをおすすめします。
【普通の体温計との違いは?】
通常の体温計は0.1単位のところ、婦人体温計は0.01単位で測ることができます。そのため、普通の体温計ではわからない細かな体温の変化を、基礎体温系では測ることができます。
基礎体温を測るメリット
基礎体温を毎日測ることには、3つの大きなメリットがあります。
- ホルモンバランスの変化を知ることができる
- 妊娠しやすいタイミングがわかる
- 不妊の原因となるトラブルがないかがわかる
記録してみよう!
基礎体温は、基礎体温表に毎日記録を残し、体温の波をグラフにしていくことが大切です。
基礎体温表は、「横軸が日付・縦軸が体温」となっており、測った体温の点同士を線で結んで記録していきます。基礎体温表は病院や薬局、またはインターネットから入手することができます。
最近では、手書きで記録していかなくても、アプリを使って簡単に記録していくことが可能です。基礎体温計とアプリが連動しており、自動的に記録できるものもあるんですよ!
忙しくて計測をうっかり忘れてしまうこともあるかと思いますが、そこで諦めず、気楽に、気長に続けていける方法を見つけてみてください!
なお、体調を崩した・お酒を飲んだ・セックスをした、など日常での出来事を日付にメモしていくこともオススメです。体温の変化を、日頃の生活と結びつけて考える鍵になります。
まとめ
基礎体温は、自分の健康状態やホルモンバランスの変化を読み取るための重要な判断材料です。自分のホルモンの動きを目で追えるようになると、体調管理も楽しく続けられそうですね!
また、妊娠を考えている方は、妊娠しやすいタイミングや、不妊の原因を知るきっかけにもなるので更なるメリットと言えるでしょう。
自分の身体と向き合う方法の1つとして、ぜひ一度試してみてくださいね!
医師監修:小林克弥先生
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