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生理が来るたびひどくなる生理痛…それは子宮内膜症かも?

2021年7月3日


子宮の病気には、様々なものがありますが、その1つに「子宮内膜症」があります。強い生理痛や性交痛などがある方は、子宮内膜症かもしれません。 今回は子宮内膜症についてご紹介します。

子宮内膜症とは

子宮内膜症とは、本来は、受精卵の着床に備えるために子宮内にできる子宮内膜が、何らかの原因で子宮以外の場所にできてしまう病気のことを言います。
また、子宮内膜が卵巣にできた場合を「チョコレート嚢胞」といいます。

子宮内膜症は、その他にも「子宮・直腸間のダグラス窩」と言われる場所や、「直腸」、「肺」、「皮膚」などにも発生することもあります。
似たような病気として、子宮の筋肉に子宮内膜が発生してしまう「子宮腺筋症」という病気もあります。

▼子宮内膜症が起こる場所

症状

通常、子宮内膜は月経時に経血として体外に排出されますが、血の出口がない場所に内膜ができる子宮内膜症では月経の度に血が蓄積されてしまいます。そのため子宮内膜症は生理の度に症状が重くなっていくのです。

症状としては「強い生理痛」「性交痛」「排便痛」「生理以外の時期での腹痛」などがあり、月経のたびに痛みが強くなっていくのが特徴です。また、月経量が多い「過多月経」になることもあります。

子宮内膜症の方の半数は不妊を訴えることも調査により分かっています。

検査と診断

まず「問診」で、子宮内膜症の疑いがあった場合「内診」を行います。その次に「超音波」「MRI」などで検査が行われます。

また、血液検査で「CA-125」という値が高くなっていないかの検査も行われます。この数値が高値であれば、かなり進行した子宮内膜症であるということが判断できますが、この検査で反応しない場合もあります。

最終的には「腹腔鏡」をおへその直下から入れる検査が行われます。この検査ではっきりと子宮内膜症かどうかが分かりますが、この検査は全身麻酔で行う大掛かりな検査になりますので、いきなり腹腔鏡検査を行うということはありません。

治療 

子宮内膜症は、手術を絶対に行わなければならないというものではなく、経過観察しながら病気と付き合っていくという選択もあります
しかし、痛みが激しいことや不妊傾向になりがちなこと、歳を重ねるごとに症状が重くなることなどから、何らかの治療を行う必要があります。

治療方法としては「鎮痛剤」「ピル(経口避妊薬)」「ホルモン療法」「手術」があります。

子宮内膜症の治療に使われるピル

一般的にピルは避妊のために使われることが多いですが、他にも月経の症状があまりに辛い「月経困難症」、月経前の不快な心身の症状「月経前症候群(PMS)」、そして子宮内膜症の治療にも使われている医薬品です。

もともとピルは、避妊薬として開発されたわけではなく、女性特有の病気を改善するために作られたものなのです。

まとめ

まずは早期発見が大事です。あまりにも生理痛が強い、月経のたびに痛みがひどくなってくる、などの症状がある方は一度病院で検査してみることをお勧めします。
早期で発見できた場合、ピルやホルモン療法、必要に応じて手術を行うことによって、病状をコントロールすることができます。

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