PMSとは?
PMS(月経前症候群)とは、生理の3日〜10日ほど前から始まる精神的・身体的不調のことを指します。
PMSが起こる原因は、さまざまな意見がありますが、今のところはっきりとわかっていません。
PMSの症状
PMSには精神的な不調と身体的な不調があり、具体的には次のような症状が挙げられます。
精神的な症状
イライラする、感情の起伏が激しくなる、気分が落ち込む、集中力低下、無気力感など
身体的な症状
胸が張る、眠くなる、にきび・吹き出物・肌荒れが起こる、だるい、食欲が増す、便秘、肩こり、頭痛、にきび・吹き出物・肌荒れなど
PMSの対処法
不安感を軽減させるには、症状日記が効果的
生理前に自分の症状を毎回記録しておく症状日記は、自分の状態を管理・理解するのにとても役立つ方法です。
記録することで自分の症状タイプがわかるようになり、その対策を考え備えられるようになるため、気持ちが落ち着き、不安やストレスの軽減に繋がります。
タバコ・お酒・コーヒーはなるべく控える
タバコ・お酒・コーヒーが習慣となっている方、日常のストレス発散として取り入れている方は多いかと思います。
生理前は特にイライラするので、ストレスを解消するための行動は増えてしまいがちになりますが、これらに関してはPMSを悪化させてしまう可能性があるので、控えるようにしましょう。
甘いものの食べ過ぎに注意
イライラや不安感から、どうしても食に走って「ストレス解消」しようとすることはありますよね。
無性に甘いお菓子が食べたくなり、つい爆食いしてしまった、という経験がある方もいると思います。
しかし、甘いものをいきなりたくさん食べたりすると、血糖値が急上昇し、その後体内のホルモンによってまた急降下するといった血糖値の変動が、イライラを引き起こす原因となってしまいます。
とにかく甘いものが食べたい!と思った時には、砂糖がたくさん入っているチョコレートやケーキなどではなく、ドライフルーツやハチミツを使ったスイーツ、ナッツなど、砂糖を使用していない食べ物にしましょう。
ナッツはミネラルも取れるのでおすすめです。
気分の落ち込み・イライラには、ぬるま湯 / 蒸しタオルでリラックスを
気分が落ち込む、イライラする時には、ぬるま湯に浸かったり、蒸しタオルで首元などをじんわり温めたりしましょう。
最適温度は38~40℃です。
この温度は副交感神経の働きを活発にするため、リラックス効果が期待できます。
意外と夏場でも身体は冷えるので、湯船に浸かること、蒸しタオルでリラックスすることはとってもおススメです。
ストレッチも効果的
生理前の身体・精神が不調な時には、なかなか身体を動かそうと思えず、ぐったりしてしまう人も多いと思いますが、適度な運動はPMSの対処法として効果的です。
血流を促進し身体を温め、ストレス解消や不安感・疲労感の減少にも繋がります。
起床後、就寝前のストレッチが、適度な運動としておすすめです。
漢方やお薬を使ったケア
お薬に助けを求めることに抵抗がある方もいるかもしれませんが、PMSの症状によってはお薬や漢方で緩和されることがあります。
例えば、漢方は血の巡りを良くし、体内の水分バランスや自律神経を調節するなど、体全体のバランスを整えることにも役立つので、PMSはもちろん、PMS以外の健康面にも良い影響があります。
低用量ピルの服用
PMSの原因は現在はっきりとわかっていませんが、低用量ピルは生理前に起きることの多い不快な症状を改善する効果があると言われています。
そのため、PMSに対しても効果が期待できると考えられています。
まとめ
生理が近づいてくると毎月ゆううつな気分になってしまう方も多いと思いますが、そういった時には上記の方法をぜひ試してみてください。
あまりに症状がひどい場合は一度医師に相談してみることをおすすめします。
セルフケアのスキルと知識を身につけて、PMSに負けない生活を送りましょう!
医師監修:小林克弥先生
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