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避妊にもっと選択肢を!子宮内避妊器具「IUD」って知ってますか?

2022年5月17日


皆さんは、子宮内避妊器具(IUD)という避妊方法を知っていますか? 日本ではまだあまり馴染みがないかもしれないですが、IUDは1度装着すると数年間にわたって高い避妊効果を得ることができる避妊法です。体質や年齢で低用量ピルを服用できない方や、長期間安定した避妊効果を得たいという方はぜひチェックしてみてくださいね。 今回は、IUDの仕組みや装着方法、そして気になるメリットとデメリットについてまとめました。

子宮内避妊器具(IUD)ってなに?

子宮内避妊器具(IUD)は、子宮内に装着する小さなプラスチック製の避妊アイテムです。
※IUDは子宮内避妊器具を英語にした際の「Intrauterine Device」の略。

IUDは99.2~99.4%の高い避妊効果があると言われており、一度装着すると、約3~5年間は継続して避妊効果を得ることができます。
※99.2~99.4%という数値は、IUDの1つ「銅付加IUD」の避妊率

IUDの避妊の仕組み

IUDは、子宮内の環境を変え、妊娠しにくい状態にします。
以下のような作用で避妊効果を発揮します。

  • 子宮内で炎症反応を起こし、受精卵の着床を防ぐ
  • 精子の運動機能を抑える
  • 精子と卵子の受精を阻止する

IUDの種類

IUDには、いくつかの種類があります。
ここでは主な2種類を紹介します。

【銅付加IUD】
銅付加IUDは、より避妊効果を高めるために「銅」が巻かれているものです。 
銅イオンを子宮内に放出することで、精子の運動能力が弱まります。

【IUS (Intrauterine System)/ 子宮内黄体ホルモン放出システム
「子宮内黄体ホルモン放出システム」はIUSと呼ばれ、黄体ホルモンを子宮内に放出します。
黄体ホルモンを子宮内に放出することで、避妊効果だけでなく生理痛の緩和や出血量の軽減にも役立ちます。

費用はどれくらいかかる?

IUDの使用にかかる費用は3~6万円ほどで、医療機関によって異なります。
※交換や除去の際には別途費用がかかります。

施術の費用自体は決してお手頃とは言えませんが、IUDの魅力はコストパフォーマンスの高さ。
例えば、5万円で挿入したIUDを、5年間装着し続けた場合は「830円/月」で避妊効果が得られることになります。

長いスパンで見るとコンドームやピルよりもはるかにコストパフォーマンスに優れた避妊方法と言えるでしょう。

気になる副作用

IUDの副作用には、以下が挙げられます。

  • 装着後数日間の出血・下腹部痛・腰痛
  • 生理周期の変化
  • 不正出血
  • 月経困難症(※IUDの種類によっては、経血量の増加などが起こる)

人によっては、数ヶ月~半年ほど不正出血が続く場合があります。


症状がひどい場合や、出血があまりに長引く場合などは、病院を受診しましょう。

重大な副作用

まれではありますが、以下のような問題が起こってしまう場合もあります。

  • IUDが子宮の壁に入り込む(穿孔)
  • 子宮以外の場所で受精卵が育つ(異所性妊娠)
  • 子宮や卵管の炎症(骨盤炎症性疾患)

発熱、下腹部痛、急な出血やおりものの異常など、身体に異変を感じたらすぐに医師に相談してください。

IUDのメリットとデメリット

メリット

①安定した高い避妊率
IUD(銅付加IUD)の避妊率は99.2~99.4%です。

一般的な避妊法として使用されるコンドームは、破れたり、サイズが合わず途中で外れたりする場合があるため、平均的な避妊率は約87%です。また、低用量ピルは避妊率が99.7%ですが、毎日正しくお薬を飲む必要があり、飲み忘れなどがあった場合は避妊効果が下がってしまいます。

IUDは装着中に問題が生じない限り、安定した避妊効果を得ることができます。

②長期間の避妊効果
1回の装着で数年間の避妊効果が得られます。
近い将来に妊娠を望んでいなく、長期的に避妊を行いたい方などに向いています。 

③低用量ピルが飲めない人でも装着可能
ホルモン剤にアレルギーがある・授乳中・前兆のある偏頭痛持ち・血栓症リスクが高い、などの理由で低用量ピルを服用できない方でも、IUDは装着できます。
「もっと確実な避妊を行いたいけど、ピルが飲めない」という方には、オススメの避妊法です。

デメリット

①挿入時の痛み
個人差はありますが、IUDを挿入する際に痛みや出血を伴うことがあります。

出産経験のない方は、特に痛みを感じやすいようです。
不安な場合は、施術を受ける前に医師に相談してみましょう。

②副作用
人によっては、数ヶ月~半年ほど不正出血が続く場合があります。

また、IUDの装着によって生理の出血量が増えたり、生理痛が重くなったりすることがあり、身体に合わない場合は除去が必要と判断される場合があります。生理痛や経血量を軽減させたい場合はIUDではなく、IUS(子宮内黄体ホルモン放出システム)の挿入、または低用量ピルの服用がオススメです。

③まれに発生するアクシデント
まれに、子宮からIUDが脱出してしまったり、IUDが子宮に入り込んで炎症を起こすことがあります。
装着中は、定期的に検診を受け、IUDの位置などを確認する必要があります。

気になる挿入方法と、装着における注意点

IUDは「どうやって着けるの?」「誰でも着けられるの?」「セックスに影響するの?」など、まだまだ色んな疑問があるかと思います。

▼これらの気になるポイントについては、下記の記事で詳しくまとめています。

まとめ

IUDは、子宮内に装着することで、高い避妊効果を発揮する避妊器具です。
長期に渡り使用できるので、コンドームや低用量ピルに比べてコスパに優れているのもポイント。

メリットとデメリットを比べてみて「試してみたい!」と思ったら、まずは事前に医療機関に問合せ、IUDの施術を行っているかどうか聞いてみましょう。


IUDの装着には、子宮のエコー検査や性感染症の検査などを行う必要もありますので、受けるべき検査などについても問い合わせ時に確認しておくといいでしょう。


なお、医療機関によっては、出産経験のある方にしか施術を行っていない場合もあります。詳しくは、診察の際に医師に直接相談してみましょう。

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