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IUD/IUSの装着方法と注意点:気になるポイントをわかりやすく解説します

2022年5月20日


皆さんは、子宮内避妊器具(IUD)について、聞いたことはありますか? IUDは1度装着すると数年間にわたって高い避妊効果を得ることができる避妊法です。 体質や年齢で低用量ピルを服用できない方や、長期間安定した避妊効果を得たいという方にぜひ知っていただきたい選択肢の一つ。今回は、IUDを試してみたいと思ったときの注意点と、気になる装着方法についてまとめました。

子宮内避妊器具(IUD)ってなに?

子宮内避妊器具(IUD)は、子宮内に装着する小さなプラスチック製の避妊アイテムです。
※IUDは子宮内避妊器具を英語にした際の「Intrauterine Device」の略。

IUDは99.2~99.4%の高い避妊効果があると言われており、一度装着すると、約3~5年間は継続して避妊効果を得ることができます。
※99.2~99.4%という数値は、IUDの一種「銅付加IUD」の避妊率

IUDの避妊の仕組み

IUDは、子宮内に「異物」としてIUDを入れることで子宮内の環境を変え、妊娠しにくい状態にします。
以下のような作用で避妊効果を発揮します。

  • 子宮内で炎症反応を起こし、受精卵の着床を防ぐ
  • 精子の運動機能を抑える
  • 精子と卵子の受精を阻止する

IUDの種類

IUDには、いくつかの種類があります。
ここでは主な2種類を紹介します。

【銅付加IUD】
銅付加IUDは、より避妊効果を高めるために「銅」が巻かれているものです。 
銅イオンを子宮内に放出することで、精子の運動能力が弱まります。

【IUS (Intrauterine System)/ 子宮内黄体ホルモン放出システム
「子宮内黄体ホルモン放出システム」はIUSと呼ばれ、黄体ホルモンを子宮内に放出します。
黄体ホルモンを子宮内に放出することで、避妊効果だけでなく生理痛の緩和や出血量の軽減にも役立ちます。

詳しくはコチラ▼

IUD/IUSの挿入方法

IUD/IUSの挿入は、婦人科やウィメンズクリニックなどの医療機関で行われます。
施術はたったの数分ほどで完了する場合が多く、とてもスピーディーです。

※子宮内膜が厚い状態だとIUD/IUSは外れやすくなってしまうので、生理中~生理終了後の1週間以内に挿入するのが理想的と言われています。

【挿入の施術について】
IUD/IUS本体の大きさは、だいたい直径3.2cm
膣から挿入し、子宮の底に付着させて装着します。

①本体のアームを閉じた状態で膣に挿入する 

②子宮内でアームを開き、アームが子宮底に触れるまで押し込む

③本体を子宮内に残し、ゆっくりと挿入管を引き抜く

④除去糸を切って施術完了!

【除去糸について】
IUD/IUS本体の位置を確認したり、除去の時に取り出しやすくするために、IUD/IUS本体には除去糸と呼ばれる糸がついています。 

通常、子宮口から膣の中へ2~3cm垂れ下がっているような状態になります。

日常生活でチクチクとした違和感を感じたり、セックスの際に痛みなどがある場合は、長さの調整が必要かどうか医師に相談してみましょう。(個人差はあるようですが、装着後は身体が慣れるまでしばらく下腹部などにチクチクとした痛みを感じる場合もあるようです。)

※イラストは、銅付加IUDの挿入をイメージしたものです。

施術は痛い?

個人差はありますが、IUD/IUSを挿入する際に痛みや出血を伴うことがあります。

出産経験のない方は、特に痛みを感じやすいようです。
不安な場合は、施術を受ける前に医師に相談してみましょう。

注意点

IUD/IUSは誰でもつけられる?

妊娠中の場合や、性感染症にかかっている場合は、IUD/IUSの装着ができません。

施術の前に、妊娠の有無を確認する検査があります。また、性感染症にかかっている場合は、IUD/IUSの装着により感染を悪化させる危険があります。まずは、治療を優先的に行いましょう。

この他にも、子宮の状態によっては装着が難しかったり、使用に注意が必要な場合があります。
IUD/IUSの装着を検討する際には、必ず医師に相談し、きちんと身体の状態を検査してくださいね。

【医療機関に事前に確認しよう】

医療機関によっては、出産経験のある方にしか施術を行っていない場合もあります。

IUD/IUSの装着を希望される方は、まずは事前に医療機関に問合せてみてください。

IUD/IUSはセックスに影響する?

IUD/IUSを装着していても、セックスには影響がないとされています。

もしも、セックス中に、ペニスがIUD/IUSの除去糸(IUD本体から膣内に数センチ出ている糸)に触れてパートナーが痛みを訴えた場合は、IUD/IUSの位置が正しくない可能性があります。速やかに受診しましょう。

※施術を行った医療機関ではない場所を受診する場合は、IUD/IUSの対応を行っているか事前に問い合わせることをおすすめします。

定期健診を忘れずに!

IUD/IUSを装着後は通常、1ヶ月後、3ヶ月後、半年後、1年後...と定期的な検診が推奨されています。

検診は、IUD/IUSが正しい位置に入っているか、出血の様子や身体に異常がないかなどを確かめ、重篤な副作用に気づく手がかりにもなります。

装着から1年経過後も、医師の指示に従い必ず年に1回以上は検診を受けましょう。

まとめ

IUD/IUSは、子宮内に装着することで、高い避妊効果を発揮する避妊器具です。
医療機関で装着ができ、基本的には数分で施術が完了します。

「試してみたい!」と思ったら、まずは事前に医療機関に問合せ、IUD/IUSの施術を行っているかどうか聞いてみてください。身体の状態によっては装着ができない場合もあるので、施術の前にはきちんと検査を受けておきましょう。

そして、装着後も定期的な検診を心がけてくださいね。

医師監修:小林克弥先生

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